2020年02月06日

技術研修会を行いました。

技術研修会を行いました。

弊社で取り扱う足場は、クサビ式、枠組、単管、次世代足場が多くなっています。
とりわけ、クサビ式足場のご要望が多く、自社保有資材も大半がクサビ式足場の資材となります。

その資材を使って日々施工をする訳ですが、基本的な施工手順は関係法令に基づいて決められています。
しかし、建設工事はほとんどが一点物の現場合わせですので、担当する職長によって
工事の進め方や、段取り、法では定められていない細かな納まり、仕舞い等はマチマチ
になってしまうのが現実です。
まあそこが職人の腕の見せ所でもある訳ですが、見方を変えると顧客や若手社員さん等には
、「職長によってやり方が違う」、「施工の一貫性がない」、「仕上り具合に差がある」いという風にも取れてしまします。

それは社内でも、度々問題視されてはいましたが、具体的な対策をするには至りませんでした。
今年からは新しいヤード(資材置き場)に移転し、十分な広さを確保出来る様になったことから、
一度 技術研修会をやってみようという事になりました。

平日ではありましたが、比較的現場の予定が少なかったこの日に照準を合わせて、工事は全休として、社員と専属下請けさんは全員参加で行いました。


これまでに、各所現場での場当たりな指導、是正はたくさんやってきましたが、研修会となるとどうしたものか、正直ノウハウは少なく無い知恵を絞って、先ずは簡単な図面を描いて、それを見ながら3人1ペアでやらせてみる。他の人はそれを観覧し、後に「ここはこうした方がいい」「オレならこうする」という意見交換型としました。



先ずは図面より使用する資材をリストアップします。
で、自社の資材置場内ではありますが、わざわざトラックに積み込んで荷締めまで行います。
・荷姿や荷締めに問題はないか?
・足場を設置する場所にトラックをどう寄せるか?
・バックする際は的確に誘導できているか?
・停車したら直ぐに輪留めをして、立ち入り禁止看板を設置しているか?
先ずはその辺を見ていきます。
技術研修会を行いました。







実際に組んでいきます。
・安全帯の使用状況、親綱の設置の状況等、安全にかかわる部分
・レベル(水平)、通り(真っ直ぐ)の精度等、品質にかかわる部分
・各作業員の声の掛け合い、指示が的確であり、手際よく作業が出来れいるか等、施工力にかかわる部分

後戻りや手待ち、指示待ちがないか?等も見ていきます。
同じ図面からでも、どの部材をチョイスするかで、施工性も随分違って来るものよくわかりました。



技術研修会を行いました。




と、全員にさせましたので ほぼ終日かかりましたがどうだったでしょうか。
いくつかは、好ましくない作業もあり、具体的な指導が出来ました。
「こういう場合はこれを自社標準としよう!」という作業もでて、施工する側も
ひとつ迷いが減ったと思います。


総評としては、標準的な施工方法、納まり、仕舞いはいくつかの基本形を定め、これを標準とすることにより職人による施工格差はある程度解消できそうだという事。しかし、施工には幾通りもの進め方があって、瞬間瞬間でベストな方法を判断していく必要があり、その判断力が求められる。これは個人のセンスによるところが多くなってしまうが、これを個人のセンスで終わらせると発展性がないので、どのように指導していくのかという課題が残りました。

この研修会はあくまでも、会社としてのスキルアップが目的です。技術競技会ではありません。
ですから、「〇〇君は仕事が出来る、△△君は仕事が出来ない」という事は私にとっては どうでもいい事です。大事なのはこういった催し物で、自分を客観的に照らして、少しでもスキルアップができる事、そう言った環境ができる事がすべてだと思います。

反省点も踏まえ、またいつか開催したいと思います。












Posted by 保工業 at 19:07